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疾患名から調べる|浦和の内視鏡・消化器内科 - 浦和消化器内視鏡クリニック

GIST(gastrointestinal stromal tumor ; 消化管間葉系腫瘍)

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GIST(gastrointestinal stromal tumor ; 消化管間葉系腫瘍)

GIST(消化管間葉系腫瘍)とは:

GIST(ジスト)は、1983年にMazurとClarkにより提唱されたご病気です。

GISTは、胃や小腸の消化管の壁に発生する粘膜下腫瘍と言われており、主に胃に発生することが多いと言われています。GISTは、いわゆる通常のがんである粘膜から発生する上皮性腫瘍とは異なり、粘膜の下の筋層にあるカハールの介在細胞(interstitial cells of Cajal; ICCs)が異常に増殖することで腫瘍となると言われています。

GISTは、特に症状はないため内視鏡検査やCT検査などで偶然発見されることがあります。大きくなると粘膜の一部が潰瘍化することがあり、潰瘍部から出血することがあり吐血や下血の原因となることがあります。また、腹痛などの消化器症状を呈することもまれにあります。

GISTは増大していくと破裂することがあり、GISTの破裂により腫瘍細胞が腹膜へ飛び散る(播種)ことが懸念されます。Mittinenらによれば、胃GISTによる破裂は約1.2%(21/1,765例)に認められたと報告されています。腫瘍径が5㎝以上になると腫瘍の破裂の危険性が高まるためGISTと診断されれば外科手術が必要となります。2㎝~5㎝では状況に応じて外科手術適応となりますが、生検や超音波内視鏡を使用した生検(EUS-FNA)でGISTと診断された場合にはほとんどが外科手術適応となります。2㎝以下であれば経過観察となることが多いです。

 

画像:

a : 胃の噴門部前壁に粘膜下にある腫瘍が認められます

b : 超音波内視鏡検査では辺縁整で低エコーの腫瘤像を認めます

c : 腫瘍の大きさはは37×22㎜でした

d : 血流は、腫瘤内に所々認められます

e, f : 穿刺距離を測定した後、超音波内視鏡下穿刺吸引(EUS-FNA)を行い組織を採取して診断します(黄色矢印が針)